植松邦良(1928−2013)は、これまで世に広く知られた画家というわけではありません。大画面を埋め尽くす濃密かつ細密な描写。不可思議なモチーフの縦横無尽な構成。それによって喚起されるストーリー性や独自の世界観。そして密かに編み込まれた、戦後日本の政治や社会に対峙する視点。そういった複合的な要素を持つ植竹の作品が多くの鑑賞者を惹きつける
諏訪 敦 個展 府中市美術館
目次
あいさつ
このたび府中市美術館では、「発掘・植松邦良」展を開催します。 植松邦良(1928−2013)は、これまで世に広く知られた画家というわけではありません。しかし当館では、2004年に府中市在住であった作家本人から6点の寄贈を受けて以来、しばしば常設展で作品を紹介してきました。大画面を埋め尽くす濃密かつ細密な描写。不可思議なモチーフの縦横無尽な構成。それによって喚起されるストーリー性や独自の世界観。そして密かに編み込まれた、戦後日本の政治や社会に対峙する視点。そういった複合的な要素を持つ植竹の作品が多くの鑑賞者を惹きつける場面を目撃し、その「凄み」のようなものを感じてきました。 2023年現在、作家が没してすでに10年が経ちます。その存在を堆積する歴史の中に埋もれさせる事なく、広く紹介することを目的として、本展を開催します。植松その人の人生、作品、そして制作に欠けた熱量を改めて「発掘」した成果をご覧いただき、あまり語られることのなかった戦後日本の美術の一側面を感じていただく機会となれば幸いです。 最後になりましたが、本展の開催にあたり多大なご協力を賜りましたご遺族をはじめ、貴重な作品をご出展いただきました美術館・所蔵家の皆さま、お力添えをくださった全ての皆さまに、心よりお礼を申し上げます。
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ようこそ植松ワールドへ(リーフレットより)
虚無僧、電車、人体の一部、破裂したザクロ・・・
奇妙なモチーフが増殖し、入り乱れながら交錯する、
植松邦良(1928−2013)の絵画。
その底流には、
戦後ニッポンの政治、都市開発
といった世界が密かに
編み込まれており、
モチーフへの執着を感じる
徹底した細密描写は、
現代のコンピューターグラフィックを
見慣れた目に異様な迫力を
持って映ります。
府中で制作を続けた
知らざる画家、
全貌を初紹介します。
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UETAKE Kuniyoshi 植松邦良
ニッポンの戦後を映す夢想空間
府中市美術館
2023年5.20(sat)ー2023年7.9(sun)




Profile
1967年 北海道に生まれる。 1992年 武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程美術専攻油絵コース修了。 1994年 文化庁芸術家派遣在外研究員(2年派遣)に推挙、スペインに滞在。 2018年 武蔵野美術大学造形学部油画学科 教授就任
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ご意見番
作品を紹介できないのは残念ですが、植松ワールドは全開してたぞい。
圧倒的な細密画とあり得ない独特な世界観がインパクトありました

UBARTH
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本日も最後までご愛読ありがとうございました。
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