蛍〜里山に舞う〜
私が生まれ育ち、今も生活する茨城県北部の里山・・・。 一時姿を消した「ホタル」が、最近また復活してきています。 ある時、我が家近くの用水路沿いで「ゲンジボタル」が群で空高く舞う光景を見てから約10年、延べ200日以上に渡り、自宅から約50kmの範囲で、生息地を探し撮影を続けてきました。 昔どこにでもいた「ヘイケホタル」が激減し、その反面、温暖化の影響と適応力のためでしょうか「ゲンジボタル」がこの地域広範囲に生息し、人々の生活のすぐ近くで輝いています。 今の里山は人々の生活が優先され、外灯や往来する車で至る所明るく、また、小川の土手や水路がコンクリートで固められ「ホタル」が生息するには厳しい環境というのが現実です。 今回展示します写真は、デジタルカメラを駆使し、私なりに工夫して、里山に舞う「ホタル」の光景を様々な角度から撮影したものです。 写真をとおして多くの方々に「ホタル」や里山に関心を持っていただき、この素晴らしい光景がいつまでも守られることを願っています。 大貫 亘
大貫 亘 写真展 『蛍』〜里山に舞う〜
富士フイルムフォトサロン 東京 2022年5月27日(金)〜6月2日(木)
プロフィール
1951年 茨城県(旧大宮町)生まれ、常陸大宮大使 茨城県常陸大宮市に住み、茨城・栃木・福島の県境周辺で自然や里山などを独自の視点で撮影している。 作品は写真集や写真館、写真雑誌等で発表し、その傍ら、写真教室や撮影会で、数多くの写真愛好家を指導している。 (一般社団法人)二科会写真部会員 花の会茨城会長 茨城県美術展覧会運営委員 エスパースアートスクール講師 花と風景の撮影会「サークル四季」主催 写真クラブ講師多数
写真集
「池の夢」 「花・夢・彩」 「凍る彩」 「川霧の里」 「薔薇〜秋から冬へ〜」 「蛍 〜里山に舞う〜 」
写真集
都内 及び 茨城県内外で多数開催
花に光る
昼間は花菖蒲の根元に隠れ、暗くなると茎をよじ登り、葉先に到達した。しばし、止まりやがて飛び出した。(常陸大宮市・ヘイケホタル)
一番蛍
自動撮影カメラのセットが終わり、別のカメラを手に周囲を見回した。ユキノシタの花の近くに一番蛍が光り出した。
忍び逢い
黄昏の中、しばし待つと、今宵最初のカップル登場となった。(常陸大宮市・ゲンジホタル)
夕空群舞
集落の水路沿いに黄昏の中、黄昏頃からとなった。(常陸大宮市・ゲンジホタル)
樹間通過
ため池と広い田圃の間にある休耕田で、蛍を持った。木々の狭い場所を数匹の螢が通過した。(ゲンジホタル)
花あかり
集落に咲くアジサイ タチアオイ
野に咲くホタルブクロ ヤブカンゾウ
闇に花影が消え 淡い光が花あかりとなる
白い花
休耕田に咲くヒメジョオン・・・。青田に群れ飛ぶ蛍・・・。闇の中、僅かな光で見る幻想の世界である。(常陸大宮市・ゲンジホタル)
光ひとしずく
白い花菖蒲に止まった1匹のヘイケホタル・・・。その光は僅かだが、暗闇では宝石の輝きにも見えた。(常陸大宮市・ゲンジホタル)
花蛍
花しょうぶ園はヘイケホタルの生息地・・。夕闇に花影から飛び出すが、その光は弱く見過ごすほどである。(常陸大宮市・ゲンジホタル)
ユキノシタ満開
花は毎年咲くが、蛍が大量発生したのはこの年だけ・・・。2019年10月の台風で花も蛍もほとんど消えた。(常陸大宮市・ゲンジホタル)
白い追憶
満開に咲くドクダミの白い花・・・。蛍は上空を群れて舞い、この花の近くを飛ぶことは無かった。(常陸大宮市・ゲンジホタル)
幻想の里
広がる田んぼに流れる小川
昔なつかしい ふるさとの景色
そっと輝く蛍の光が 夢の世界へと誘う
ビニールハウス
白壁の家
川沿いの集落
月夜の蛍狩り
前日が蛍祭りで、今日は日曜の十三夜・・・。月明かりの中、定番の場所へ人が来るのを待った。(ゲンジホタル)
はぐれ蛍
宵の上り列車
不思議と線路上を蛍が舞う。強烈な光に照らされる数秒間、蛍たちはどうしているのだろうか?(ゲンジホタル)
光の園
無数の蛍が空高く飛び、辺り一帯が光で包まれた。ヘイケボタルは高く飛ばないと思い込んでいたが間違いだった。(大子市・ヘイケホタル)
七夕星の夜
飛ぶ蛍が減る夜10時過ぎ、東空に七夕星が姿を見せた。夏の大三角と天の川を画面に収めて蛍を待った。(那珂川町・ゲンジホタル)
競演
最盛期の蛍は群れて空高く舞う。梅雨晴れの空に星が輝き、雲が流れ、蛍との共演となった。(常陸大宮市・ゲンジホタル)
夏間近に蛍と里山の清涼感あふれる素晴らしい写真展ありがとうございました!
大貫先生の蛍への愛情がジワジワ伝わってきたね。
本日も最後までご愛読ありがとうございました。
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